
あるきっかけから心穏やかに明るく生きる方法を探求している「にわとり印のごきげんブログ」。
作成者のNikoです。
イライラ、クヨクヨ、怒り、罪悪感・・・つらい感情が湧いてきて止められない時。
その出どころは現在起きていることではなく、子供時代に負った「愛情飢餓」が原因かもしれません。
今日は「おとなの愛情飢餓」について書かれた本
『ぶり返す!「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!』を紹介します。

『ぶり返す!「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!』ってどんな本?
「おとなの愛情飢餓」に踏み込んで、ぶり返す感情を止めるヒントが書かれた本
子は親に無条件の愛を求めますが、どんな親でも多かれ少なかれ、子供の心を傷つけてしまうといいます。
その傷つきや愛情の欲求が大人になってから何らかのきっかけで噴出してしまったとき、対人関係に問題が起きてくることも。
この本にはそんな「おとなの愛情飢餓」からくる辛い感情を止めるヒントが沢山紹介されています。
(前略)つらい感情がぶり返してくる状態ーー、本書ではこれを「おとなの愛情飢餓」と呼びます。
こころの奥深くにとどめ、抑えつけている感情は何か。
どのような場面で感情が噴出するのか。
どうしたら解消できるのか。
本書では、ぶり返す感情を解消する方法を、愛情飢餓を癒すという視点で、カウンセリング例をもとに紹介していきます。
古宮昇著 『ぶり返す!「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!』すばる舎 P5より引用
作者は古宮昇さん
『ぶり返す!「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!』の著者は、心理学博士・臨床心理士・公認心理士の古宮 昇(こみや のぼる)さん。
「沢山の人々が幸せで充実した人生を送る手助けをする」を人生のミッションとして掲げ、個人カウンセリング(大変人気で現在2年待ちだそうです)や講演、著書出版などを行っていらっしゃいます。
この本では自らの辛い幼少期の環境も体験談として語っていらっしゃいます。
この本の構成
この本は3部構成となっており、
第1部では「おとなの愛情飢餓」についての説明が、
第2部では「辛い感情」ごとの著者のカウンセリング事例と「即効セラピー」が、
第3部ではさらに深い癒しにつながるセラピー(ここにも事例あり)が紹介されています。
全206ページです。
※イメージをつかみやすいよう、各章のタイトルを下記に引用させていただきます。
第1部 「おとなの愛情飢餓」とは何か?
第1章 おとなも「愛情飢餓」を感じている!
第2章 どんな「傷つき体験」を引きずっている?
第2部 ぶり返す感情への”緊急”対処法
第3章 「引きずる怒り」をまず止める!
第4章 「むなしさ・悲しみ」をまず止める!
第5章 「不安・クヨクヨ」をまず止める!
第6章 「不満・さびしさ」をまず止める!
第7章 「うつ気分」をまず止める!
第3部 つらい感情を洗い流す!「5つのセラピー+α」
古宮昇著 『ぶり返す!「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!』すばる舎 目次より引用
『ぶり返す!「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!』のポイント
ぶり返す辛い感情は、よい変化を起こすためのサイン
つらい気持ちがぶり返すのは、「これをきっかけに自分に良い変化をもたらそう」としている心のサインであると古宮さんは考えています。
自分の愛情飢餓に向き合うことで、ぶり返す辛い感情に振り回される生き方から、自分の本当に大切なものを大事にする幸せな人生の方向へ舵を切っていくことができるのです。
通算17年以上、日米延べ4000人を超える方々のカウンセリングをしてくるなかで、大勢の方々のこころの風向きが変わり、考え方や生き方が変わっていった様子を見てきました。(中略)
さまざまな方々がいるなかで、自分本来の強さを手に入れ、ご自身の人生を取り戻した方は、つらさの根っこにある「愛情飢餓」に気づいて、癒す準備をはじめた人たちです。
古宮昇著 『ぶり返す!「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!』 株式会社すばる舎 P7より引用
ぶり返す感情とは?
目次にもあるように、古宮さんはこの本の中で「ぶり返す感情」について、
- 引きずる怒り
- むなしさ・悲しみ
- 不安・クヨクヨ
- 不満・さびしさ
- うつ気分
に分けて紹介し、それぞれの感情に振り回されてしまっていた人達のカウンセリング事例が書かれています。

事例数が多いため、ご自分の生育環境と似た事例もきっと見つかるのではないかと思います。私には「不満・クヨクヨ」の章が自分にすごく当てはまりました。
さらに事例の後に、「即効セラピー」というワークが用意されています。
古宮昇著 『ぶり返す!「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!』 株式会社すばる舎 P64より引用
愛情飢餓を癒す方法は?
この本を読むと、愛情飢餓を癒す方法として大きく
- 「傷ついた子供の部分」に気づき、思いを巡らせること
- 自分をいたわり、優しくすること
- わかってくれる人に、自分のペースで話すこと
があることがわかります。
具体的には上記した「即効セラピー」、そしてさらに心の深淵部から根本的な原因を解決するためのセラピーとして、第3部に「5つのセラピー+α」が紹介されています。
「5つのセラピー」としては、以下のやり方が具体的に紹介されています↓
- 「イメージ」で癒すセラピー ←インナーチャイルドワークのようなセラピー
- 不幸のメリットを知って捨てるセラピー ←自分を不幸だと感じている人のためのセラピー
- 喪失の悲しみを手放すセラピー ←別離を経験した人に有効なセラピー
- 自分の「不幸せ思考」を「現実思考」に変えるセラピー ←棒人間に自分の感情を言わせる「棒人間法」と「12の不幸せ思考パターン」を用いたセラピー
「+α」としては、実際に心理カウンセラーに相談してみることについて書かれてあります。

「12の不幸せ思考パターン」には、①全か無の法則(ゼロか100かの思考)や、⑥べき思考、⑫他人を変えられるという信念、など、私にも当てはまることが多くあり、棒人間法で紙に書き出すことでよりわかりやすくなりました。
『ぶり返す!「怒り」「さびしさ」「悲しみ」は捨てられる!』の感想
最近、久しぶりに愛情飢餓感を感じる出来事があり、この本を読んでみました。
まず、タイトルを含め『「愛情飢餓」は癒す方法があるんだよ』という本書の趣旨は、それだけでも希望を抱かせてくれます。
読んで感じたことは、要点がわかりやすくまとめられたカウンセリングの事例がとても多いこと、著者の古宮さんの優しい気持ちがあちこちににじんでいて温かい気持ちになるということです。

そんな読みやすい本でありながら、事例を読んで湧いてきた気持ちを整理したり、セラピーを実践したりなどで、読み終えるのにはけっこう時間がかかりました。
「頭の中の大爆発」を起こしてから、色々な方法で「幼い頃の自分の感情を感じること」は何度かやってみていたので、過去の(特に親に対する)大きな「怒り」「悲しみ」はだいぶ吐き出した感じがあるのですが、
自分は「さびしさ」についてまだ未処理の部分があるのかもと気づきました。
私の「さびしさ」は、何といっても、幼い頃の家族仲が悪かったこと。そしてそれを「何とかしよう!」と子供なりに頑張ったのだけれども、なんともならずバラバラになってしまったこと。(今考えたら、子供の私が何とかできるはずがなかったんですが・・・)
この本を読みながら過去を振り返り、ワークを実践してみました。
毎回思うのですが、「幼い頃の自分の感情を感じること」は、真面目にやるとかなり疲れます・・・(笑)
だから無理せず少しずつにはなりますが、やっぱり効果があると毎回思うので、これからも折に触れて続けられたら良いなと思います。
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